中古住宅の住宅ローン控除と築年数、昭和56年以前の住宅は対象外?

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中古住宅を購入する際に、「築年数が古いと住宅ローン控除を受けられないのでは」「築何年までなら対象になるのか」と疑問に感じる方もいるでしょう。


現在の住宅ローン控除は、単純に築年数だけで利用できるかどうかが決まる制度ではありません。建築時期に加えて、耐震性能や住宅性能なども確認する必要があります。


2026~2030年入居分では、中古住宅でも省エネ性能などによって借入限度額や控除期間が異なるため、物件価格だけでなく住宅の性能まで確認することが重要です。


この記事では、中古住宅の住宅ローン控除と築年数の関係、古い住宅で必要になる確認、耐震基準や省エネ性能による違いについて解説します。


築年数の経った中古住宅を検討している方や、住宅ローン控除を利用して購入したい方は、ぜひ参考にしてください。




■築年数だけで決まらない



中古住宅の住宅ローン控除は、「築何年までなら利用できる」という築年数だけで決まる制度ではありません。住宅そのものについては建築時期や耐震性能を確認する必要があり、これとは別に所得や床面積、住宅ローンの返済期間などの適用要件もあります。



・建築時期を確認する


中古住宅で住宅ローン控除を検討するとき、まず確認したいのが建築された時期です。


耐震性に関する要件では、昭和57年(1982年)1月1日以後に建築された住宅であることが一つの基準になっています。


そのため、「中古住宅は築20年まで」「古い木造住宅は住宅ローン控除を利用できない」といった築年数だけの判断は、現在の制度とは異なります。


中古住宅を探す際は、価格や築年数だけを見るのではなく、登記事項証明書などから建築時期を確認することが重要です。


特に昭和56年12月31日以前に建てられた住宅を検討している場合は、耐震基準への適合を証明できるかなど、追加で確認すべき条件があります。



・古い住宅も対象になる


昭和56年12月31日以前に建築された住宅だからといって、住宅ローン控除の対象外と決まっているわけではありません。


こうした住宅でも、地震に対する安全性に関する基準へ適合していることを所定の方法で証明できれば、対象になる場合があります。


また、購入時点では要件を満たしていない一定の住宅についても、取得の日までに耐震改修を行うことについて所定の申請を行い、入居する日までに耐震改修を完了して基準への適合を証明することで、対象となる場合があります。


つまり重要なのは「築年数が古いかどうか」だけではなく、その住宅が必要な耐震性能を満たしているかどうかです。


価格の安い築古住宅を購入する場合ほど、物件を決めてから確認するのではなく、購入前の段階で耐震性と住宅ローン控除の条件を確認しておくことが大切です。




■耐震基準を確認する




築年数が古い中古住宅で住宅ローン控除を検討する場合は、耐震性能の確認が重要です。特に昭和57年より前に建てられた住宅では、建築時期だけではなく、現在求められる耐震基準を満たしているかを確認する必要があります。



・新耐震基準との関係


住宅ローン控除では、昭和57年(1982年)1月1日以後に建築された中古住宅であることが、耐震性に関する要件を確認する一つの基準になっています。


一方、建築基準法で一般に「新耐震基準」と呼ばれる基準が施行されたのは、昭和56年(1981年)6月1日です。


住宅ローン控除で用いられる「1982年1月1日」という基準と、新耐震基準の施行日である「1981年6月1日」は同じ日ではありません。混同しないよう注意しましょう。


また、住宅ローン控除の可否を「新耐震か旧耐震か」だけで最終判断することもできません。昭和56年以前に建てられた住宅でも、必要な耐震性能を満たしていることを証明できれば対象になる場合があります。



・証明が必要なケース


昭和56年12月31日以前に建築された住宅では、耐震基準への適合を確認するための書類が必要になる場合があります。


国税庁では、耐震基準適合証明書、一定の建設住宅性能評価書、既存住宅売買瑕疵保険に関する証明書などを、耐震性を確認するための書類として示しています。


また、購入時点で耐震基準を満たしていない住宅でも、住宅を取得する日までに耐震改修を行うことについて所定の申請を行い、入居する日までに耐震改修を完了して基準への適合を証明することで、対象となる場合があります。


このように、築古住宅では購入する時期と耐震改修の手順も住宅ローン控除に関係します。「購入してから考えればよい」とせず、契約前に必要な手続きまで確認しておくことが大切です。


住宅ローン控除における中古住宅の要件については、国税庁の案内もご確認ください。

国税庁|中古住宅を取得した場合の住宅借入金等特別控除




■省エネ性能でも変わる



2026~2030年入居分の住宅ローン減税では、中古住宅でも省エネ性能などによって借入限度額や控除期間が変わります。そのため、築年数や耐震性だけでなく、どの住宅性能区分に該当するのかも確認しておきましょう。



・控除期間の違い


2026~2030年入居分では、一定の性能を備えた既存住宅の住宅ローン減税の控除期間は13年間です。


対象となるのは、長期優良住宅・低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅です。


一方、これらに該当しない「その他の住宅」に分類される既存住宅は、控除期間が10年間です。


同じ中古住宅でも、住宅性能によって住宅ローン減税を受けられる期間に差があります。


中古住宅を購入するときは「住宅ローン控除を使えるか」だけではなく、「どの区分で、何年間使えるのか」まで確認すると、購入後の資金計画を立てやすくなります。



・借入限度額の違い


住宅性能によって、住宅ローン減税の計算対象となる借入限度額にも違いがあります。


2026~2030年入居分の既存住宅では、基本となる借入限度額と控除期間は次のように定められています。

  • 長期優良住宅・低炭素住宅:3,500万円・13年間
  • ZEH水準省エネ住宅:3,500万円・13年間
  • 省エネ基準適合住宅:2,000万円・13年間
  • その他の住宅:2,000万円・10年間


一定の子育て世帯や若者夫婦世帯では、長期優良住宅・低炭素住宅とZEH水準省エネ住宅は4,500万円、省エネ基準適合住宅は3,000万円まで借入限度額が上乗せされます。


ここでいう子育て世帯等とは、19歳未満の子どもがいる世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯です。


控除率はいずれも0.7%ですが、借入限度額と控除期間が異なるため、住宅性能によって受けられる減税の規模にも差が生じます。



・住宅性能の確認


注意したいのは、見た目が新しい住宅や断熱リフォームをした住宅だからといって、自動的にZEH水準省エネ住宅などとして扱われるわけではないことです。


住宅ローン減税で性能区分に応じた扱いを受けるには、その住宅が該当する性能を備えていることを確認できる書類が必要になります。


中古住宅を探す段階で、省エネ性能が高そうかどうかを感覚で判断するのではなく、「どの性能区分に該当する住宅なのか」「必要な証明書を用意できるのか」を確認しておくことが重要です。


住宅価格やリフォーム費だけでなく、住宅性能と利用できる税制まで含めて比較することで、より現実的な物件選びにつながります。


2026~2030年入居分の借入限度額や控除期間については、国土交通省の資料をご確認ください。

国土交通省|令和8~12年の住宅ローン減税の概要


省エネリフォームを検討している方は、利用できる補助制度についてもあわせてご確認ください。

あわせて読みたい:【2026年版】福島市のリフォーム補助金は工事内容で選ぶ!対象制度と注意点を解説




■購入前に確認すること



中古住宅で住宅ローン控除を利用したい場合は、物件を契約する前に対象条件を確認しておくことが重要です。特に築年数が経った住宅では、価格だけで判断せず、耐震性能や住宅性能、必要となる証明書まで確認しましょう。


まず確認したいのが建築年月です。昭和57年1月1日以後に建築された住宅なのか、それ以前の住宅なのかによって、耐震性に関する確認方法が変わります。


古い住宅を検討している場合は、耐震基準への適合を証明できるのか、耐震改修が必要になるのかを購入前に確認しておくことが大切です。


さらに2026~2030年入居分では、中古住宅でも省エネ性能によって住宅ローン減税の借入限度額や控除期間が異なります。省エネ基準適合住宅やZEH水準省エネ住宅などに該当する場合は、その性能を確認するための書類についても確認が必要です。


住宅ローン控除は、単に「中古住宅だから使える」「築年数が古いから使えない」と判断できる制度ではありません。


中古住宅を比較するときは、次の項目をセットで確認しましょう。

  • 販売価格はいくらか
  • どの程度のリフォームが必要か
  • 耐震基準を満たしているか
  • どの省エネ性能区分に該当するか
  • 住宅ローン控除を利用するための証明ができるか


一見すると価格の安い物件でも、耐震改修や大規模なリフォームが必要になれば総額は大きくなります。中古住宅を購入する際は、物件価格だけではなく、購入後にかかる費用と利用できる税制まで含めて判断しましょう。


築年数の経った住宅を実際に改修した事例については、こちらもご覧ください。

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■まとめ



中古住宅の住宅ローン控除は、単純に「築何年まで」という条件だけで決まるものではありません。昭和57年1月1日以後に建築された住宅かどうかが耐震性に関する一つの基準となりますが、それ以前の住宅でも、一定の耐震基準への適合を証明することで対象になる場合があります。


また、2026~2030年入居分では、中古住宅でも省エネ性能によって借入限度額や控除期間が異なります。


築年数の経った中古住宅を購入する際は、価格だけを見るのではなく、耐震性能、省エネ性能、必要な証明書、利用できる住宅ローン控除まで購入前に確認することが重要です。


ワタヨシ建設株式会社では、福島市を中心にリフォーム・リノベーションを手掛け、建築設計や宅地建物取引にも対応しています。検討中の中古住宅でどのような工事が必要になりそうか、リノベーションを前提に物件を選んでよいかといったご相談も承っています。


住宅ローン控除の最終的な適用可否は個別条件によって異なるため、税務署などの公的窓口にもご確認ください。建物の状態やリフォーム計画については、購入前の段階からお気軽にご相談いただけます。


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